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神経内科医ちゅり男のブログ

「自分が病まない程度にほどほどに」がモットーのゆるい神経内科医が日々の気づきを書いていきます。ただそれだけですが、よろしく。

医師増加時代を生き抜くためには

医者の世界

今後、医学部の増設や定員増に合わせて、医者の需給関係は改善に向かう可能性が大きい。

病院側からすれば医師の確保に悩まなくて済むわけだから良いのだが、実際に現場で働いている医者にとってはただごとではないだろう。

今、医者が比較的高待遇で働くことができているのは、医者の供給が少ないという要因が大きい。つまり、需給関係が改善に向かえば、医者の給料は必然的に下降傾向になるのは間違いない。

現場で働く医者にとってはこのまま需要過多の状態が続いた方が好条件で働くことができるわけ。

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 医師過剰時代を生き残るには「特別」が必要

将来的に、好条件で勤務し続けるためには、他の人ではかわりがきかない人になる必要がある。

つまり、キーワードは「特別」だ。

一般内科のように間口が広い科や、今のところ労働時間のわりに給料がよいため人気を集めているマイナー科では、競争が激化して生き残ることが難しくなってくるだろう。

我々神経内科医も、今のところ全国的に不足傾向ではある(特に地方で顕著)が、いつまでこの状態が続くかは不明である。

神経内科医の場合、開業医の先生方にはなじみが薄い神経変性疾患が診られるというのは大きな強みであり、神経内科医として生きていく上でこのメリットを最大限に活かす必要があるだろう。

認知症やパーキンソン病などの疾患は高齢化とともに患者数が急増しているため、開業医でも対応が求められる時代ではあるが、もし可能ならば診たくないという先生は未だに多いだろう。

このように、人がすすんでやりたがらない仕事を引き受けるというのも「特別」感を出すために重要な点である。

 

「特別」と「人がやりたくないこと」

結局、

・他人があまりやりたがらない分野をやる

→皆に人気がある分野で勝ち抜くのは相当な能力がないと難しい。ニッチな分野で勝ち抜くのはそれと比べると容易である

・他の人では替えが効かないスキルを持っている

→高い報酬を払ってでもその人を雇わなければならないスキルを持っている人はやはり強い。

これを意識しておくことが重要だ。

そして、医者を巡る周辺環境は数年では変わらないかもしれないが、数十年単位では今後悪化する可能性が高く、それに前もって備えておく必要がある。

医者は非常に多忙なので、目の前の仕事を片付けるのに精一杯で広い目で将来の医療業界の展望考える時間がないかもしれない。

しかし、事前に想定して対策をとっていた医師と、突然労働状況の悪化に直面して右往左往する医師では大きな違いが生まれるだろう。

どんな業界でも勝ち組と負け組が出るのは避けられない事実。どうせ同じ仕事をするならば勝ち組になれるよう、医療業界を巡る環境変化にもアンテナをはっておきたい。