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神経内科医ちゅり男のブログ

「自分が病まない程度にほどほどに」がモットーのゆるい神経内科医が日々の気づきを書いていきます。ただそれだけですが、よろしく。

もし自分が脳梗塞になったと仮定して

健康ネタ

普段神経内科医として勤務している中で、もし自分が脳梗塞になったらどのような病院でどのような医療を受けたいか、ということを考えてみる。

まず、初めに搬送される病院について。これは必ずしも自分で選べるものではないが、仮に選べるものとして考えてみる。

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 t-PA治療が可能な超急性期であれば三次救急医療施設がベスト

まずは発症4.5時間以内で、t-PAや緊急血栓除去などの適応がある場合。これはもちろん、これらの治療が可能な救急医療体制が整った病院に運んでもらいたい。

主に◯◯市立病院や日赤などの三次救急医療を行っている病院となる。

これは、上記の治療が奏功した場合には大幅に機能予後を改善できる可能性があるため。というか、現状の脳梗塞治療において、大幅に予後を改善させる可能性がある治療は超急性期の治療のみだと思う。

その他の治療(アルガトロバンやオザグレル、ヘパリン、エダラボンなど)は、一定の有効性はあるものの、上記のように劇的に症状を回復させるものではない。ただし、入院後の進行予防や、再発予防に関しては一定の効果があるものと考える。

また、MRAや頸動脈エコーで高度の頸動脈狭窄症が発見された場合に、CEAやCASを早期に施行して脳梗塞の再発を予防することは価値がある。

 

リハビリテーションによる早期離床が最も重要

一般的には、脳梗塞の症状(後遺症)自体は入院後1週間も経過すれば大体固定してくる(入院後の再発がないものと仮定すれば)。

この段階で一番重要なのは間違いなくリハビリテーションである。よって、急性期を過ぎた後は、できるだけ早く質・量ともに充実したリハビリテーションが受けられる病院を探すことだ。

上記の最先端医療を行う三次救急医療施設では、急性期治療を行うことに資源を集中しており、患者一人一人が十分なリハビリテーションを受けられる体制は必ずしも整っていない。

よって、脳梗塞発症後1週間を経過して、後遺症が固定し自宅生活が困難な場合には、出来る限り良質なリハビリテーションを受けられる回復期病院へ転院した方がいいだろう。

一番良くないのは、脳梗塞急性期の安静が必要な時期を脱したにもかかわらず、長期臥床状態を続けることである。一刻も早く離床をして、機能回復を目指さなければならない。

 

まとめ

・超急性期治療(t-PAや血管内治療)の適応がある脳梗塞の場合には、これらの治療が可能な施設(多くは三次救急医療施設)に搬送してもらい、治療を受ける

・症状が固定した後は、速やかに質、量ともに充実したリハビリテーションが受けられる回復期リハビリテーション病院に転院する

これが脳梗塞後の機能予後を改善させる最良の方法だと思う。

 

間違っても、脳梗塞で大学病院に搬送してもらって治療を受けているから安心、などと思わないこと。

多くの大学病院では、急性期疾患には市中病院ほど力を入れていないことが多いので、脳梗塞に関して最善の医療が受けられるとはとても思えない。

むしろ早めにリハビリが可能な施設に移った方がいいかもしれない。

以上、神経内科医からの提案でした。